安全で効率的な介助方法「ボディメカニクス」

公開日:2016.06.20

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日常的に介護を行う上で、「ボディメカニクス」という言葉が使われることがあります。耳にされた方も多いのではないでしょうか?ほかにもジムに通ったりしていると触れる言葉でもあります。ボディメカニクスは、介護だけでなく様々なことに活用できます。

介護現場で働いている方で腰痛を患っている方などは、このボディメカニクスを活用することによって利用者への介助がとても楽になります。ここではボディメカニクスの活用について、簡単に説明します。

そもそもボディメカニクスって何?

ボディメカニクスとは、「人間の運動機能である骨・関節・筋肉などの力学的相互関係を使った技術」のことで、「テコの原理」と同じようなものになります。(力学的でない相互関係のこともボディメカニクスといいます。)

余分な力を使わず無理のない姿勢かつ安全に介護することができるのがボディメカニクスです。原則、介護者の重心を低くすることが大切です。重心を近づけること(本人に密着すること)、テコの原理を使うこと、体を小さくまとめること、これらをうまく使って介護動作を行うと楽に介護が行えます。

なぜ重心を低くすると腰痛が減るの?

基本的に介護を行う上で、被介護者よりも介護者の重心がより上にあることが普通です。車椅子、ベッド、そのどちらも被介護者の重心より介護者のほうが高くないでしょうか?上下に持ち上げるよりも、水平移動の方が介護者の負担は少なくなります。つまり腰を落としたまま介護を行うと、被介護者と同じ重心で介助が行え、前傾姿勢で介護を行うより腰への負担が少なくなります。また足を開くことによって重心が下に落ち、安定をはかることができます。

てこの原理を使って安全に介助する

テコの原理と聞くと「釘抜き」を思い出す方も沢山いらっしゃると思います。釘を素手で引っこ抜こうとしても抜けませんが、釘抜きを使うと簡単に抜けます。介護も同じで無理に力で持ち上げようとすると、より強い力が必要になってきます。「持ち上げる」のではなく、自分の体重も使うと介助負担を軽減することができます。

具体的に言うと、動かしたい場所(作用点)、力をいれる場所(力点)の間に支点を置くことで、小さな力で大きな作用が働きます。全介助の被介護者の場合は臀部の真ん中を支点にすると良いでしょう。膝を曲げて腕を組んでいただき、身体を小さくまとめてもらい、腕を首から肩甲骨に回して支え、支点を軸にして足をおろしながら、回すように起き上がってもらいます。ただむやみに腕を引くわけでも後ろから押して起こすよりも安全に行えます。

体を小さくまとめる

先ほどの「テコの原理」を使う際、支点と作用点がわかっていても、力点が分散してしまってはうまく活用することは不可能です。まずは力をかける場所を小さくまとめることが大切です。だらりと大の字になられてしまうと、作用点が大きくなり、力点にも強い力が必要になってきます。そういう場合は、両足の膝を立てていただき、両腕を組むことによって作用点が小さくなり、効率的な力で介助ができます。

まとめ

「ボディメカニクス」は普段から無意識のうちにやっていた方もいらっしゃると思いますが、まさしくその介護方法がボディメカニクスというのです。「重心を低くする」、「体を小さくまとめる」ことを意識することで、安全に効率的に介助できますので、ぜひ実践してみてください。

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