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それぞれの入居者に合わせた個別介護計画書の書き方について

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入居者にケアを行う上で大切になってくるのが介護計画書です。
安全なケアを行うと共に介護士間で、この入居者にはこのケアを行うという情報や意識の共有にもなります。様式は施設ごとに異なりますので、ここではその書き方の留意点等のポイントを紹介させていただきます。

個別介護計画書とは

個別介護計画書とは、ケアマネジャーが作成したケアプランをベースに、実際どのようにケアを提供するのか、長期目標、短期目標、そのケアの内容を詳しく記したものです。

入居者にこのケアを行うのは何故かという理念とその根拠を理解した上で、介護士全員が同じ質のケアを提供するための指針でもあります。また、介護計画は「立案、実施、記録、評価」、そしてその記録の中から情報を収集し、数か月単位で再度立案というサイクルで行われるのが通常です。ケアにあたる前によく目を通し、入居者の希望に沿ったケアを行えるようにしましょう。

個別介護計画書の作成ポイント

個別介護計画書とは、生活全般にわたる総合的なケアの方針を定め、誰に対し、どういったケアを、どのような理由で、実際どのようにそれを実行するのかを根拠と理念をもって作成されなければなりません。

個別と言うからにはそれぞれにその入居者に合わせた個性が反映されているべきものです。その入居者が歩んできた人生、これから望むこと、本人の残存能力を生かしつつ、どう日々を過ごしていきたいのか、それらを踏まえた上で家族の意向はどうか、そしてそれを安全安心に行うために介護として出来る事はなにかが反映されてなければなりません。

認知症その他の病状的理由で自己決定が難しい場合、次に重要になるのは家族の意向です。その意向が反映され、きちんと実行できるものでなければ、ただの書類に終わります。
例えば、長期目標で、歩行機能の維持とケアプランが記されていたとします。そうであれば、短期目標は恐らく、転倒防止に努める、下肢筋力の維持や強化、このようなものになるのではないでしょうか。

・どのようにして転倒防止に努めますか?
・下肢筋力の維持強化をどのように日々のケアに組み込みますか?
・それによって起こり得るリスクはなんですか?
・ではそのリスク回避のためにどう実施していきますか?

この方法も入居者それぞれの能力に合わせて計画され、その個性が反映されたものになるのが理想です。転倒予防のために居室内の家具の配置を工夫し、手すりを使用する際も、四肢のいずれかに麻痺がある、もしくは筋力の状態、その能力に応じて形態も様々になるはずだからです。

具体的に起こり得る人的ミスとして、リネン交換、清掃の際に介護士の手によって配置を変えてしまい、普段手を伸ばせばある場所に支えをなくし転倒、怪我、というリスクが想定されます。なぜ、どのような理由でこの配置なのか、これがケアを行う上での根拠の大切さです。惰性でのケアではなく、根拠を理解し、それを意識して実行できるようになるのが介護士としての一つの理想と言えるでしょう。

個別介護計画書を作成する際の留意点

個別介護計画書を作成する上で最も優先されるべきは本人の意思です。ただし、リスクを無視して何もかもを叶えましょう、というものではないという事を覚えておいてください。

おそらく、本人が望む在り方と、介護士が望むこうあって欲しい、こうしたいという思いには大小の差異が生まれるでしょう。その場合、優先されるのは入居者がどう望んでいるかという事です。

ただし、それが本当の願い(真のニーズ)なのか、諦めによる妥協(表面的なニーズ)なのか、それを見極める目と耳を持ちたいものです。そのためのヒントは日々のケアやコミュニケーションの中に沢山あります。

例えば、認知症を患った入居者が、食事の自力摂取を目標とし、現在でも声掛けや一部介助で時間をかけて食事を摂れる能力があったとします。その入居者に対し、食事にかかる時間を気にして全介助を行うのはどう感じますか?これは、本人の意思よりも介護士の都合が反映された結果ではないでしょうか。もちろん日々の体調や認知症の症状の出方次第では全介助が必要な場合もあるでしょう。

第三者の目線に立ち返り「本当は自分で食べられるのに」という「本当」に気付けるかどうか、これも介護を提供するプロとして必要な目線と言えます。介護計画書は立てて終わりではなく、日々のケアに反映しその結果や成果をもって次の介護計画へと繋げていく、という「繋がった」ケアを提供する為の重要な指針なのです。

【入居者に合わせた個別介護計画書の書き方】まとめ

介護計画はあくまでも「計画」であり実際それをすべて完璧に行うというのはとても困難な事です。その困難が生じたときに、「出来なかった」で終わらせるのではなく、どうすれば実行できるのか、何故実行できなかったのかを客観的視点から記録し他介護士とその情報を共有、次の介護計画を立案する際の糧としていきましょう。

表面的なニーズの中に隠された「真のニーズ」に気付くために、日々のケアやコミュニケーションの中にあるヒントを拾い上げていくことが出来れば、より質の高いケアが提供できるようになります。

介護計画書は入居者本人の願いの集合体です。ケアにあたる前にしっかりと熟読し、無意識ではなく、根拠を意識してケアにあたれる介護士でありたいものです。

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